こんにちは、よろずです。
今回は、ハリネズミの温度管理について解説していきます。
日本で飼育可能で広く流通している「ヨツユビハリネズミ」は中央アフリカ原産です。
中央アフリカは年間平均気温が27℃。
そのため日本でハリネズミを飼育する場合は保温が必須です。
30℃を超えると「夏眠」という行動も。
暑さに強いわけでもない繊細君なのです。
ヨツユビハリネズミは20℃を下回ると活動が低下し、最悪死んでしまう場合も。
そうならないためにも、ペットヒーターやホットカーペット、エアコンなどで温度管理をします。
日本でハリネズミを飼育するのであれば、寒さ対策が重要です。
もちろん設備代も電気代も掛かります。
今回はそのあたりも詳しく説明していきますので、ハリネズミを飼ってみたいと思っている方は、ランニングコストも考慮して飼育を検討してみてください。
では、解説していきます。
寒さ対策が必要な理由
冒頭にも説明しましたが、もう少しだけ詳しく解説します。
ヨツユビハリネズミが暮らしている中央アフリカの年間平均気温は27℃。
対して日本の年間平均気温は16~17℃です。
もちろん年間平均気温ですので、中央アフリカでも冬の夜間であれば10℃近くまで下がることもあります。
しかし地域にもよりますが日本の冬場はマイナスになりますからね。比べ物にならないくらい寒いでしょう。
冬眠について
ヨツユビハリネズミの適温は25~30℃くらい。20℃を下回ると急激に活動が低下します。
ハウスや寝袋に潜り込んで、ぎゅっとハリを立て丸くなり動かなくなります。
これは越冬のための「冬眠」ではなく、低温を一時的に凌ぐための体力温存ですので、低温状態が長く続けは体にも負担が掛かります。
エサもほとんど食べなくなるので、そのまま低温が続くと最悪死んでしまう場合もあります。
ですから温度管理は非常に大事です。
ケージ内の温度確認が大事
ハリネズミの温度管理は、ヒーターやホットカーペット、エアコンによる室温管理が一般的です。
注意点として、人間が感じている室温とハリネズミのケージの温度がイコールとは限りません。
暖かい空気は上の方にたまるので、ケージが床にある場合は温度が低い可能性があります。
必ずケージ付近に温湿度計を設置して確認しましょう。
温湿度計は直近24時間の記録ができるタイプがおすすめです。
飼い主が外出中に実は温度が下がり過ぎている場合もあります。
寒さ対策には何が有効?種類とおすすめ一覧
日本でもお住みの地域で対策は異なりますが、基本的に「春秋」と「冬」の対策になります。
ぼくは東京に住んでいますが、
春秋(3月下旬~5月、10月下旬~11月)は
みどり商会 暖突冬(12月~3月中旬)は
みどり商会 暖突+アサヒペットヒーター
+エアコン(必要に応じて)
で対策しています。
保温設備の種類と特徴
・みどり商会 暖突
ケージの上部に取り付け、上から暖めるタイプのヒーターです。
S,M,L,ロングの4種類展開。
使用ケージ目安
S=45㎝水槽 (13W)
M=60㎝水槽 (32W)
L=60~90㎝水槽 (57W)
ロング=60㎝水槽 (32W)
ハリネズミが直接触れない上に発熱面は不織布で覆われているので、人が手で触れても火傷するほど熱くはありません。
温度上昇に関しては外気温に結構左右されるので、春秋は20℃を下回らないくらいに保温してくれますが、冬に単体で使用するには心許ない感じです。
・アサヒペットヒーター
基本は鳥用のペットヒーター。
鳥かごの側面にひっかけられるようにフックが付属している。
20,40,60,100Wの4種類がある。
40~100Wのヒヨコ保温球をセットする本体は共用なので、出力を調整したいときはヒヨコ保温球のみ交換すればいい点は便利。
本体が結構熱を持つので、天面やケージの外側などハリネズミが触れないところに設置した方が良いでしょう。
60Wのペットヒーターを閉め切れるケージ(800×600mmくらい)の天井に設置して、冬場に単体稼働で22~25℃くらいまで保温出来ました。
暖突と併用で24~27℃くらいまでは保温可能です。
・ミニマルサーモ
ヒーターではないのですが、ケージ全体を温める場合、温度の上がり過ぎが心配されます。
そこでヒーターとサーモスタットを併用することをおすすめします。
サーモスタットとは設定温度に達すると自動でヒーターを止めてくれるものです。
もちろん温度が下がれば自動でヒーターをONにしてくれますので、ケージ内の温度を一定に保つ役目を果たしてくれます。
・ほっとうさ暖リバーシブルヒーター M
表裏で温度が違う(38℃/30℃)リバーシブルタイプのヒーター。
ハリネズミの小屋の下に敷くのがおすすめ。コードも金属チューブで保護されているので、かじられても安心。
小屋全体を温めるというよりはスポット的に使うヒーターです。
・ホットカーペット
ケージの下から温められるホットカーペットタイプはハリネズミがかじってしまうことも糞尿で汚れてしまうこともないため、便利です。
小動物用も販売されていますが、場合によっては人間用のほうが使い勝手が良かったりします。
温度調節が細かく設定出来たり、カバーが洗濯可能だったりなど。
注意点としては、人間用の場合温度が上がりすぎてしまう恐れがあるので、必ずケージ内の温湿度計を確認しながら調整してください。
また、温める範囲は1/3~半分に留めて、温度が上がり過ぎた時にハリネズミが避難できる場所を確保することも重要です。
同じジャンルとして電気毛布も有効です。一般的に電気毛布は消費電力が小さいので、電気代が気になるのであれば電気毛布の選択肢もあります。
・その他
金網タイプのケージの場合は、ケージ周りをタオルやアルミ保温シート、断熱シートで覆うことも有効です。
保温設備の電気代比較
電気代は
消費電力(kW/h)×時間×27円/kWh(電力料金目安単価)
で求めることが出来ます。
例えば、消費電力60Wのペットヒーターを毎日24時間ひと月稼働させると
60W÷1000=0.06kW/h
0.06kW/h × 24(時間) × 27円/kWh× 30日 = 1,166.4円/月
となります。
具体的に上記のヒーターを24時間30日稼働させた電気料金を比較してみましょう。
製品名 | 消費電力(W) | 10時間の電気代 | 1日の電気代 | 1か月の電気代 |
---|---|---|---|---|
みどり商会 暖突 M | 32W | 8.6円 | 20.7円 | 622.1円 |
アサヒ ペットヒーター | 60W | 16.2円 | 38.9円 | 1,166.4円 |
ほっとうさ暖 リバーシブルヒーター M | 8W | 2.2円 | 5.2円 | 155.5円 |
TWONE ペット用ホットカーペット | 50W | 13.5円 | 32.4円 | 972円 |
コイズミ 電気毛布 敷き毛布 130×80cm KDS-4092 | 40W | 10.8円 | 25.9円 | 777.6円 |
エアコン | 700W | 189円 | 453.6円 | 13,608円 |
表を作る
ヒーターを使用するときの注意点
温度確認
ヒーターを使用するときは必ずケージ内の温度計で温度を確認します。
ハリネズミが快適に過ごせる温度になっているか確認が取れてから連続使用しましょう。
ヒーターの出力によっては全然暖まらないこともあります。
湿度確認
温度と共に確認したいのが湿度。
ヒーターの種類によっては乾燥しすぎが心配です。
ハリネズミの適正な湿度は40%前後とされています。
湿度が下がり過ぎてしまった場合は濡れタオルや加湿器の併用で調整しましょう。
コード類に注意
ハリネズミのいたずらによるコードの断線は火事にもつながることが心配されます。
ケージ内にヒーターを設置する場合はコードの保護や配線に注意しましょう。
まとめ
保温方法は様々ありますが、日本でハリネズミを飼育する場合、保温は必須です。
使い勝手や消費電力なども考慮して最適な環境を作ってあげましょう。
ハリネズミの寿命は3~5年です。
人間よりはるかに早回しの人生。
快適な暮らしをさせてあげたいですね。
最後までお読みいただきありがとうございます。
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