こんにちは、よろずです。
最近ペットとして人気のハリネズミ。
まだまだ、犬猫ほどメジャーではないので、飼うにあたり色々な疑問があると思います。
「かわいいし飼ってみたいけど飼育方法が分からない」
「とげは痛くないの?費用はどれくらいかかる?」
「賃貸でも飼える?旅行のお留守番は出来るの?」
結論から言えば、飼育自体は温度管理が出来ればそこまで難しいことはありません。
フードを選べば2~3日家を空けることも可能ですし、賃貸でも飼える可能性が高いです。
ただし、初期費用は数万円~10万円弱と高めです。
他にもハリネズミを飼う前の心構えや普段のお世話、スキンシップの取り方、おすすめグッズなど実際にハリネズミを飼っている経験から詳しく解説していきます!!
ハリネズミを飼ってみたい方もすでに飼っている方も是非ご覧ください。
ハリネズミの魅力をたっぷり伝えて、あなたの「ハリ飼い」への一歩を後押しできれば幸いです。
では、さっそくハリネズミについて知識を深めて行きましょう。
1.そもそもハリネズミってどんな生き物?
ハリネズミと聞いてどんな姿をしているか、ある程度は想像が出来ると思います。
そうです、背中が針山で怒るとボールみたいに丸くなるあいつです。
でも、詳しい生態やペットとしてのハリネズミはまだ世間に広く認知はされていません。
そんなハリネズミについて少しずつ紐解いていきましょう。
・日本で飼われているのはヨツユビハリネズミ
ハリネズミは世界で16種確認されていて、ヨーロッパ・アフリカ・中近東・東アジア(日本を除く)に広く分布しています。
一部のハリネズミは特定外来生物として認定されており、販売や飼育が禁止されています。
現在(2022/5/1 時点)日本でペットとして許可なしで飼育が可能であり、広く流通している種はヨツユビハリネズミです。
・ヨツユビハリネズミの大きさや寿命
ヨツユビハリネズミは中央アフリカのサバンナに生息しています。
体長は15~25㎝。体重は300~500g。
寿命は3~5年で飼育下では+1~2年と言われています。
意外と体が大きいので、ケージは広めの60×90㎝くらいが理想です。
48型TVを床置きするイメージ
デカすぎるので、既成ケージは40×70㎝が一般的だな
・ヨツユビハリネズミの特徴
ハリネズミの特徴はなんといっても背中のハリ!!
ハリは中が空洞になっていて軽さと強度を兼ね備えています。
怒るとおでこのハリを立てて頭突きをしてくるので、手に当たるとかなり痛いです。
慣れないうちは皮手袋など厚手の手袋をおすすめします。
ヨツユビハリネズミはその名の通り後ろ足の指が4本です。
夜行性ですが、目が良くないので匂いや音を頼りにエサを探します。
エサの準備をガサゴソ始めると寝床からひょっこり顔を出してくることも
野生ではエサを求めて1日に数㎞、時には10㎞弱も歩き回ることがあります。
食べ物は昆虫やミミズ、鳥の卵、小型哺乳類、果物、種子など何でも食べますが、飼育下では偏食の傾向もあります。
ハリネズミのエサについてはこちらの記事も参照ください。
・ヨツユビハリネズミの性格
基本的には臆病な性格です。
目が良くないので、大きな音や振動にびっくりするとすぐにハリを立てて体を丸めます。
人になつきにくい生き物ですが、小さい時から触れ合っていたり、時間をかけて慣らすと寄ってきたりはします。
単にエサ欲しさな気がしないでもないが。。。
2.ハリネズミはどこにいったら会える?
ハリネズミについて知ったら実際に見たくなりましたか?
ここではハリネズミを実際に見られる場所を紹介していきます。
ハリネズミを見られる場所としては、動物園・ペットショップ・ハリネズミカフェ・小田原です。
小田原???
神奈川県小田原市ではペットのナミハリネズミが野生化して繁殖しているそうです。
イチゴ農園の食害や在来種のモグラとエサの競合が心配されています。
ペットは飼い主が責任をもって最後まで飼い切りましょう。
・動物園でハリネズミを見る(2022.5.1 現在)
関東圏でハリネズミを見られる動物園は
中部関西でハリネズミを見られる動物園は
・豊橋総合動植物公園(のんほいパーク)
・豊田鞍ヶ池公園
・京都市動物園 など
こちらのサイトで加盟園の飼育動物が検索できます。
・ペットショップでハリネズミを見る
・ペットショップのコジマ
・ペットショップ Ricky
・ペットショップ ワンラブ
・ハリネズミカフェで見る
・HARRY(原宿・横浜)
・はりねずみびれっじ
・HARRY WOOD(なんば)
・sumoa(博多)
・ハリネズミの購入について
動物愛護法の改正からハリネズミはネット販売・配送は禁止となり、対面販売のみ可能となりました。
主な購入先はペットショップ、ハリネズミカフェ、ブリーダーの3つのルートとなります。
ペットショップでは、国産のほか安価な外国産も販売されています。
年齢や性別が不明という事もよくあり、場合によっては飼育環境が悪いことも。。。
たまに明らかに手が回っていないショップあるよね。。。
もちろん、ハリネズミに精通した店員さんがしっかりと飼育しているショップもあります。
一部のハリネズミカフェでは生体の販売も行っています。
国内ブリーダーと提携しているところや、なかには自家繁殖しているカフェもあります。
カフェ育ちは人間に慣れている個体が多く、ペットとして飼いやすい場合もあります。
ブリーダーは個人向けに販売をしていない場合やそもそもブリーダーを探せないという事があります。
しかし、ブリーダーと繋がりを持てれば繁殖環境や親・赤ちゃんの飼育環境も把握できるのが強みでしょう。珍しいカラーの個体を紹介してもらえるかもしれません。
実際にハリネズミを飼ってみたいと思った方はこちらの記事も参照ください。
ハリネズミを飼う前に絶対見て!購入先や相場・設備費用・お世話の注意事項6選
3.ハリネズミの飼育はむずかしいの?
結論から言えば「温度管理さえしっかりできればさほど難しくはない」です。
では、温度管理や普段のお世話を見ていきましょう。
・ヨツユビハリネズミの温度管理
飼育下では25℃~30℃が望ましく、20℃を下回ると活動が低下します。
ヨツユビハリネズミの生息地は中央アフリカ近辺です。
年間を通して、月の平均気温が18℃~34℃あります。
もちろん平均気温なので、これを下回ることもあるでしょう。
それにしても日本よりはだいぶ暖かいですね。
うちのとげ丸もヒーターの出力が上がらずに20℃下回った時は3日くらいエサを食べなかった
温度管理についてはこちらの記事も参照ください。
夏場は30℃近く、冬場は10℃を下回る日本の平均気温はハリネズミにとって過酷なのです。
特に最近は夏場40℃近くになることも多くなってきましたし、日本は湿度が高いので、気温以上に暑く感じます。
夏場はエアコン、冬場もエアコンもしくはペットヒーターが必須です。
・日常のお世話
とはいえ、温度管理がクリア出来ればあとはそこまで気にすることはありません。
たまに偏食でエサを食べないことがありますが、幸いなことにハリネズミフードも充実しており、何種類か常備しておけば問題ないでしょう。
日常のお世話としては、毎日のエサやり、水やり、排泄物の処理くらいです。
ハリネズミは基本的にトイレを覚えませんが、寝床ではあまりしません。
走り回っている最中にすることもあるので、回し車がウンチまみれなんてこともハリ飼いさんの間ではあるあるです。
背中にウンチが乗っていることもあるな
ウンチは割と大きめ(2~3cm)なので小さいスコップで回収します。
下痢でもしていない限り、ウンチは回収時には乾燥しています。
おしっこの回収は水分で膨らむ床材が便利です。
膨らんだり崩れたりしたリター(床材)をスコップで回収していきます。
ハリネズミのウンチやおしっこはほとんど臭わない
リターで吸収されているおかげもあるけど。
昔飼っていたハムスターはひどい臭いだった
リターは毎日の掃除で結構減るので、適宜追加しておきます。
どうしても崩れたリターや食べかすがケージに溜まっていくので、月に1度は大掃除します。
リターを全取替が理想なのですが、意外と高いので(5Lで¥1,000~¥2,000)うちでは使えそうなリターをふるいで分けて再利用しています。
・賃貸でも飼えるの?お留守番は?
小動物は犬猫に比べて費用面でもお世話の面でも飼いやすいことが挙げられます。
特にハリネズミは騒音もないし(最近のホイールは比較的静かです)きちんとお世話をしていれば臭いもほとんどありません。
賃貸でペット不可というのは、犬猫不可や近隣住民とトラブルになるようなペット(危険生物や騒音、悪臭トラブルなど)が不可という場合が多いです。
賃貸で飼育する場合は契約書の確認、または大家さん、管理会社に確認を取ってみてください。
旅行のお留守番についても普段からきちんとエサを与えて、出掛ける前にいつもより多めにエサと水を入れておけば2~3日は問題ありません。
ただし温度管理はエアコンをつけっぱなしにするなど、しっかり行ってください。
長期間家を空けるときや2~3日でも心配な人は知り合いにエサと水だけあげてもらうか、ペットホテルの利用を考えても良いかもしれません。
旅行時のエサのあげ方についてはこちらの記事も参照ください。
【ハリネズミ】虫じゃなくても大丈夫!エサの種類・量・時間を完全解説
・ハリネズミとスキンシップ
ケージ内で飼うだけでなく、暖かい日はお外で散歩させたり、冬は暖かい部屋で部屋んぽ(お部屋でおさんぽ)をさせたりして運動不足を解消させます。
意外と活動的でペットサークル内をちょこまか走り回る姿はめちゃくちゃかわいいです。
常にシャッターチャンス!!
※連写で撮らないと基本ブレます笑
他にも砂浴びやお風呂にいれてあげることも。
お風呂は本来不要ですが、あまりに汚れてしまった時やダニが疑われる時は足湯や半身浴をさせる場合があります。
お風呂の後はおやつタイムで機嫌取り笑
詳しいお世話についてはこちらの記事も参照ください。
【ハリネズミ飼育】普段のお世話を徹底解説|温度管理やふれあい方も丸わかり!
4.ハリネズミを飼うのに最低限必要な設備
ここではハリネズミを飼うにあたり必要最低限のグッズを紹介します。
他にもあった方が便利なグッズはたくさんありますので、詳しくはこちらのページもご覧ください。
ハリネズミを飼う前にこれがあれば大丈夫!おすすめ飼育グッズまとめ!!
・ケージ、床材、ヒーター
・温湿度計、寝床、ホイール
・エサ入れ、水入れ、トイレ
・エサ
・掃除用品
・爪切り
それぞれ説明していきます。
・ケージ
ケージは飼い主のこだわりが最も出るアイテムです。
一例を挙げると
・水槽
・衣装ケース
・自作ケージ
・木製オーダーケージ
・ハリネズミ用木製ケージ
・小動物用マルチケージ(金網・プラケースなど)
ちなみにぼくは自作しました。
こちらの記事も参照ください。
ケージについてはこだわればキリがないので、最低限の広さとお世話のしやすさが確保できれば問題ありません。
広さは60×90㎝が理想とされていますが、そんなデカいケージを置ける家はそうそうないと思います。
既成ケージはだいたい40×70㎝くらいです。
お手入れのしやすさについては、引き出し式など床材を簡単に交換できそうであればいいでしょう。
・床材
床材は飼い主により様々です。
一例を挙げると
・人工芝
・広葉樹マット
・ペットシーツ
・リター(コーン、どんぐり、クルミ、ポプラ、ペーパー等)etc…
見た目が良いもの、糞尿が回収しやすいなど機能的なもの、安くて掃除も簡単なコスパ重視と様々です。
それぞれにメリットデメリットがありますので、いろいろ試してみてハリネズミと自分の性格(掃除のしやすさ)に合うものを見つけるのが一番です。
床材比較 | 見た目 | 掃除のしやすさ | 価格 |
---|---|---|---|
人工芝 | 〇 | ✕ | ◎ |
広葉樹マット | ◎ | △ | 〇 |
ペットシーツ | ✕ | ◎ | △ |
各種リター | ◎ | 〇 | ✕ |
詳しくはこちらまで
床材選定個別記事
・ヒーター
ハリネズミを日本で飼う場合、ペットヒーターは必須アイテムです。
パネルヒーターや鳥用のペットヒーター、保温ランプなどを使用します。
設定温度以下になると通電する「サーモスタット」とヒーターを組み合わせるとなお良いですね。
使用電力の多い保温器具は1つでも電気代が結構掛かかります。
※多頭飼いしている場合はエアコンで室温管理した方が安上がりな場合あり!!
ぼくもこの夏は在宅ワークでほぼ家にいるので、リビングに部屋んぽサークルを常設して一緒にクーラーで涼んでいようかと考えています
【ハリネズミ】日本の冬は寒すぎる!おすすめ温度管理グッズ5選【ヒーター】
・温湿度計
部屋の温度と小屋のなかの温度はたいてい差があります。
ハリネズミが快適な温湿度になっているかチェックが必要です。
日中は仕事の方も多いと思いますので、直近24時間の温湿度の記録が見られるタイプがおすすめ。
・寝床
昼間は岩陰に隠れて寝ているヨツユビハリネズミ。
安心して隠れられる寝床や寝袋を用意してあげましょう。
寝床で糞尿をすることはあまり無いとはいえ、万一の場合もあります。
それに、おなか側の体毛の抜け毛やフケなどで寝床も汚れます。
掃除のしやすいものを選ぶと良いでしょう。
・ホイール
前述したように野生のハリネズミは夜間かなりの距離を歩きます。
ケージの中だけでは運動不足になってしまうので、普段はホイールで解消してあげましょう。
最近のホイールは20年前のハムスター用に比べて格段に静かになっていますので、睡眠の妨げになることも少ないでしょう。
・エサ入れ
ハリネズミによっては結構がっついて、エサ入れをひっくり返してしまいます。
ある程度重さと大きさがある物のほうが良いでしょう。
・水入れ
エサ入れ同様にひっくり返されやすいです。
水はこぼされると厄介なので、大きさや置く場所に注意しましょう。
角に置くとこぼされにくいです。
・トイレ
前述したようにハリネズミはトイレを覚えません。
したがって絶対必要かと言われればそうでもないです。
ただし、砂浴び用の場所として使用することや、稀ですがトイレを覚えることもあります。
うちのとげ丸は何故かおしっこだけは
リターを敷いたトイレでしてくれる
・エサ
お迎えしたてのハリネズミはまだ警戒しているので、エサも購入先で与えていたものが良いでしょう。
それからだんだんと慣らすのがベスト。
偏食で急にいつものエサを食べなくなったりするので、常時2~3種類あると安心です。
おやつも少し用意しておきましょう。
【ハリネズミ】虫じゃなくても大丈夫!エサの種類・量・時間を完全解説
・掃除用品
普段のお世話に必要になります。
糞尿を回収する袋やスプーン・スコップなど。
手袋やウエットティッシュがあっても便利です。
・爪切り
野生のハリネズミは岩場や砂地を歩いているうちに勝手に削れていきますが、柔らかいリターや人工芝ばかり歩いている飼育下のハリネズミは爪がどんどん伸びてしまいます。
定期的に切ってあげてください。
ハリ飼い達の最初の難関!爪切りのやり方と注意点~とげ丸飼育記~
おすすめの飼育グッズが詳しく知りたい方はこちらまで
ハリネズミを飼う前にこれがあれば大丈夫!おすすめ飼育グッズまとめ!!
5.ハリネズミ飼育に掛かる費用はどれくらい?
ここでは費用について、ハリネズミ購入までとランニングコストに分けて解説していきます。
結論から言いますと、購入までに¥30,000~¥80,000
ランニングコストは月に¥2,000~¥4,500くらいかかります。
それぞれの内訳を以下に説明します。
基本的に上を見ればキリがないので、最低これくらいと思ってみてください。
・設備 その他用品
・ケージ ¥7,000
・床材 ¥1,500(リターを想定)
・ヒーター ¥4,000
(なんだかんだ後で買い足します笑)
・温湿度計 ¥1,000
・寝床 ¥2,000
・ホイール ¥5,000
(メタルサイレント)
・エサ入れ ¥1,000
・水入れ ¥1,000
・トイレ ¥1,000
・エサ ¥2,500
・掃除用品 ¥500(100均)
・爪切り ¥1,500
合計¥28,000
工夫をすれば¥5,000くらいは下がります。
うちのトイレはペンキ塗りローラーの受け皿ですし…笑
・生体
生体はどこで買うかに大きく左右されます。
大手のペットショップであれば安価な個体が手に入るでしょう。
2022年にペットショップ コジマで¥8,000代の個体もいました。
また、手塩にかけたブリード個体なら¥30,000~¥50,000が相場です。
ハリネズミを飼う前に絶対見て!購入先や相場・設備費用・お世話の注意事項6選
・ランニングコスト
基本はエサ代と床材代です。
ハリネズミ用フードはだいたい1kgで¥2,000~¥3,000なので、
1日20g食べるとして50日分
¥2,500÷50日=¥50/日
¥50/日×30日=¥1,500/月
実際はここまで掛からない場合も、品質の良いエサを数種類+おやつも数種類を準備するともっとかかる場合もあります。
床材は月に一度リター全交換で¥1,500
こちらも普段からこまめに掃除して追加していればもっとかかることもあります。
電気代は正確に測れないことと、本当に人それぞれなので、割愛します。
エサ代 ¥1,000/月
床材 ¥2,000/月
電気代 ¥1,000/月
合計 ¥4,000/月 くらいです。
※電気代は年割。
6.まとめ
いかがでしたか?
ハリネズミ飼いたくなりました?それとも諦めました?
お世話自体はそこまで手のかかることはありません。
ただ初期費用が結構掛かりますね。
ペットを飼い切るという意味ではあまりに安価でお手軽に販売することに疑問を覚えるぼくなので、費用面である程度足切りされても良いのかなとも思います。
厳しいことを言えば、ペットを買う側も免許制にするか、ペット税を導入してもいいかも。
この辺の話は「殺処分」や「劣悪ブリード」に関わってくるので、いずれ記事にするかもしれません。
いずれにせよどんな命でも飼うと決めた以上は最後まで飼い切ることが当たり前になることを願うばかりです。
少し横道に逸れましたが、以上がハリネズミ飼育に関する説明となります。
最後までお読みいただきありがとうございます。
※一部リンクが機能していない箇所がございますが、工事中ですので今しばらくお待ちください。
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